No.002 お客様にとっての上座とは
今回は接客案内のお話です。
部屋の席次で、「出入り口から最も遠い席が上座」というのは周知のとおりです。
では、次のケースはどうでしょうか。
あなたは、応接室が使えないので会議室にお客様を案内するよう、上司から指示を受けました。その会議室は広く、大きなテーブルに椅子もたくさん並んでいます。この場合でも、決まりごとだからと、「入り口から最も遠い上座」をめざし、椅子を掻き分けて、奥まで入るのが適切でしょうか。
結論から言いますと、ドアに近い席を案内しても失礼にはなりません。マナーで大切なのは、決まった場所に案内することではなく、お客様に心地よさを届けることです。近くの、なるべく上座の側を案内し、「こちらで失礼いたします。どうぞおかけになってお待ちくださいませ」と、笑顔で一言添えることで、あなたの心が相手に伝わるでしょう。
相手に手間や迷惑をかけない柔軟な対応こそ、マナーの真髄です。ワンパターンのマナーにとらわれず、想像力を働かせて、心地よいマナーを見つけてみましょう。